エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策 vol.19 仙石原編②~仙石原老舗旅館の名園と仙石原の温泉を探る~ 』
2015年7月9日(木)

梅雨も半ば、しとしとと降る雨音が耳に心地よい季節となって参りました!
そんな今回の散策俱楽部は仙石原にある老舗旅館の萬岳楼(ばんがくろう)さん、仙郷楼(せんきょうろう)さんを訪問し、箱根秘密のスポットでランチをお楽しみいただきます。
今日は3組4名のお客様にご参加いただくことができました♪また当初の企画段階では、仙石原の温泉を作る工程を見て頂く予定でしたが、大涌谷の立ち入り禁止の影響により、見学が出来なくなり、仙石原の二大老舗旅館に変更させて頂きました。

まずは館内にて今日のスケジュールをご案内♪
外は生憎の雨模様…
雨がやむことを祈りつつ、出発します!
今回は移動距離が長いため、訪問先のご協力を得て、
ホテルと旅館、ランチ会場間を送迎いただきました♪

運転を務めてくださるのは鈴木さんです。
鈴木さんは、かつて仙石原にある「リ・カーヴ箱根」の総支配人を
務めていらっしゃった方です!
さて、この鈴木さんは現在、何をやっているのか?
答えは後ほど・・・
20分ほど車を走らせ、「萬岳楼」さんに到着しました!
外は細かな雨が降り、霧がたちこめる風景は幻想的でした。



萬岳楼さんの創業は明治4年!
仙石原創業の旅館さんの中でも一、二を争う老舗旅館です。

玄関を入るとすぐに太く立派な梁が天井を巡り、圧巻の光景でした。
「萬岳楼」の文字も、梁に劣らずどっしりとして、古き良き旅館としての風格がにじみ出ています。
今回、萬岳楼さんの館内のご案内を務めてくださるのは3代目の石村社長です。
石村社長は仙石原温泉旅館組合の組合長を兼任されています。


ロビーにあったこちらの大きな箱は江戸時代からある金庫です。
以前、「仙石原の関所の見張り番を務めていたこともあって、当時の金庫が残っています。かつて鍵を開けてみたことがあるそうで、小判がザクザク!と期待するも何も入っておらず、残念に思ったそうな...。随分と大きく立派な金庫ですね♪
ロビー付近の屋根は茅葺でした。
特別な保護は施さず、そのまま茅葺が外部へ剥き出しになっているため、将来の損耗が悩みの種なのだとか…

こちらは貸切風呂です。
館内に貸切風呂は2ヶ所あり、どちらも空いていれば無料で使うことができるのだとか! 大涌谷の源泉を引いているため、にごり湯で硫黄の匂いが立ち込め「いかにも温泉!」という雰囲気が満点です♪
客室にご案内いただきました!
このお部屋には和室とベッドルームがありました。
和室からは緑いっぱいの景色を堪能できます♪
障子を閉めて、和室を個室のようにも使用できます。
角部分に柱がないのも外の景色を楽しむためのこだわりですね!
萬岳楼さんは湯治宿として創業し、当時の客室数は30室でした。
35年ほど前に全室温泉付きの旅館へと改装し、ゆったりとくつろげるよう 客室数を10室にまで減らしました。


こちらのお部屋の温泉は露天タイプのものでした!
木桶のお風呂がなんとも味がありますね。

こちらは内風呂タイプのものです。
萬岳楼さんの温泉は、1代目が掘り当てられ、源泉に近いことから
この土地に湯治宿を創業したのだといいます。
階段を上がり、本棟から新棟へ向かいます。


こちらのお部屋は和室も縁側もとても広く、
小さなお子様が遊びまわれそうなほど・・・!
ご家族連れでゆっくり過ごすのにももってこいですね♪
萬岳楼さんはこれまで1日たりとも温泉を止めることはありませんでした。今は大涌谷の火山活動の影響を受け、井戸から汲み上げている温泉の内、 半分を他の旅館さんへ供給していて、閉館日には温泉を止めているとのこと。それにしても、半分の量を供給しても館内は充分に賄えることに 豊富な湯量をお持ちだとわかりますね♪みなさん、石村社長のこの時期ならではのお話を神妙な面持ちで聞いていらっしゃいました。
館内を見学させていただいたあとにはロビーにてティーブレイク。
チョコカフェやミルクココアなどみなさん思い思いのものを お召しあがりいただきました!




萬岳楼さんの玄関にて集合写真を撮りました♪
石村社長、たくさんのお部屋を見学できるよう
ご配慮をいただき、ありがとうございました!
さて、萬岳楼さんを出発して10分ほど車を走らせ、
お次は「仙郷楼」さんへ。
当初は、明治3年に大涌谷近辺で創業されました。


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