エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策vol.14 強羅編 ~大正・昭和初期の強羅の文化財を辿る~』
2014年9月10日(水)

そして、お弁当箱にも描かれていた菊の文様。こちらは、文様の菊の花びらが天皇家は16枚、宮家は14枚と決められているのだそうです。注目してみると、こちらで見かけるすべての菊の花びらは14枚でした!

旧閑院宮邸について説明していただいた後には、「懐石料理花壇」さんから「強羅花壇」さんへつながる全長200mの名物廊下を歩いていきます。

強羅花壇さんのパブリックへ歩いてきました。強羅花壇さんの「花壇」とは、お花の植わっている花壇ではありません。西日本で特に呼ばれる呼び方なのだそうですが、「花壇」とは「旅館」を意味するのだそうです。 森鴎外が滞在した香川の「琴平花壇」さんも花壇とついていますね!

女将の藤本さんは、平成元年に元来あった100室以上のお部屋を全室取り壊し、お部屋を37室へと客室数を減らしてつくりました。平成元年といえば、バブル期最中で、部屋があればあるほど良いとされる時代です。 現在のリゾートの感覚を大切にした設計で、女将さんには先見の明がお持ちだったのだとわかります! なんでも、女将さんは某有名イタリア人女優の通訳さんだったそうで、外国のリゾート文化にも敏感だったのです。


今回は特別に本来であれば、入ることができないところまでご案内いただきました!

ほとんど屋外のような窓を存分に開け放たれた開放的な廊下を歩いていきます。

この強羅花壇さんを建築したのは、当時、40代だった新進気鋭の設計士、竹山聖さんという方です。神奈川県建築コンクール 優秀賞にも選ばれたこのモダンな建築が注目され、平成元年に改装したばかりの頃は、旅行雑誌よりも建築雑誌の取材が多かったのだそうです。 この「強羅花壇」さんは建物も素敵なのですが、客室に温泉をつけ、お客様のプライベート温泉を日本で初めてつくったと言われています。これも女将さんが外国で培ったリゾートに対する思いから生まれたものです。

特別にお風呂を見せていただいた後には、展望の素晴らしい「月見台」で一呼吸。写真ではわかりづらいですが、正面の山に「大文字」を臨むことができます。春は枝垂桜、夏は新緑、秋はススキと合わせてこちらからの景色を楽しむことができます。

箱根の素晴らしさについて語る光永さん。是非とも、機会を変えて強羅花壇さんにも訪れたいですね!

帰りには、「強羅花壇」さんの正面玄関を通ります。旅館までのこちらから見える旧閑院宮邸も素敵です。

最後にご案内いただいた「強羅花壇」の光永さんと一緒に記念撮影♪普段では拝見できないようなところまでも ご案内をいただき、楽しいお話をありがとうございました!

さて、次なる目的地へ… 強羅駅前の急な坂道をのぼっていきます。

次の目的地は、先日の2014年8月20日に開園100周年を迎えた「箱根強羅公園」さんです!

強羅公園さんの中は、スタッフの常盤さんにご案内いただきます。 こちらの強羅公園さんへは午前中に伺った島写真館さんのご主人、嶋陽一さんにも同行いただきました。

まず始めに、「熱帯植物館」を案内していただきます。


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